地震データの報告
地震波は地球を6周 四川大地震で東大研解析
四川大地震の地震波が地球を6周していたことが、東京大地震研究所の解析でわかった。国内の約70カ所にある防災科学技術研究所の広帯域地震観測網(F―net)がとらえた地震波形を調べた。
東大地震研の大木聖子助教は、さまざまな周期の地震波を観測できるF―netのデータから、長い距離を伝わりやすい周期200~330秒の地震波を取り出して、観測された回数を調べた。
地震発生から約15分後に最初の地震波が届き、その後、3時間ごとに6回、18時間後までの地震波が観測されていた。地球を逆回りに回った地震波も6回確認できた。
F―netは、発生するほとんどすべての地震波を記録でき、観測データは地震発生のメカニズム解明などに使われている。大木助教は「今回の地震は震源が浅く規模が大きいため、何周も回るのがとらえられた」と話す。
04年のスマトラ沖大地震では、同じ観測網で地球8周回目までの波形が観測された。四川大地震では、気象庁の精密地震観測室の地震計が地球を2周した地震波をとらえている。(黒沢大陸)
「死んだ断層」揺れた 主な活動は恐竜時代 四川大地震
中国・四川大地震を起こしたとみられる竜門山断層帯は長期間めだった活動がなく、「死んだ断層」と考えられていたことが、中国の過去の地層調査や歴史文献の記載などからわかった。専門家は「活動度が低くても大地震が起こりうるわけで、日本でも注意が必要だ」と指摘している。
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東京大の池田安隆准教授(変動地形学)が地震予知連絡会に報告した。
それによると、竜門山断層帯が主に活動したのは2億年前~6500万年前までで、ちょうど恐竜がいた時代。それが1千万年前以降は活動が低調で、地震で断層がずれた量を年平均に換算した「活動度」は垂直方向に年1ミリ以下。竜門山断層帯の西側にあり、頻繁に大地震を起こしている鮮水河断層帯の年10~20ミリと比べ、10分の1以下だ。
このため、専門家も「死んだ断層」と考え、注目していなかったという。
中国地震局によると、文献などから、鮮水河断層帯ではマグニチュード7以上の地震が頻繁に起こっていることがわかっているが、竜門山断層帯の地震についてはこうした記録はない。池田さんは「三国志の時代(3世紀)から人口が多い地域なので、大地震があれば何らかの記録に残っているはずだ」と指摘する。
日本の地震調査委員会が地震の発生確率や規模を調べているのは、約200万年前以降に活動した活断層。原子力発電所の設計で考慮する活断層も、12万~13万年前以降に活動したものとされている。
地震予知連の大竹政和会長は「ショッキングなデータだ。日本も、活動度が低い活断層だからといって安心していいわけではない」と話す。(黒沢大陸)
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